「おぼこ」は「おぼこ娘」を略したもので、愛らしい童女を表す言葉です。ひな人形のお顔には「丸顔」と「面長」があり、「丸顔」は「天児(あまがつ)」の姿を受け継ぐひな人形です。「天児」は平安時代の上巳の節句に幼児の枕元に置き、厄を祓うものとして用いられました。当時は30cmほどの長さの竹を一本横にして配して、これを両手とし、日本束ねたものを胴に見立て、これに白絹でこしらえた丸い頭をのせて、ここに顔を描き、衣裳を着せました。京都島津では「有職雛」を象徴する「うりざね顔」の親王飾りと合わせて、この千年余の歴史を持つ「丸顔」のひな人形をお支度しています。衣裳や道具類などは、すべて有職故実に基づく極上の仕上げです。京都島津の「おぼこ雛」は、そのふくよかで可愛らしい表情と高雅な趣で大好評を博しています。
この御装束は天皇が皇室の祭儀において最も多く装われる至高のお衣装です。明治天皇のご即位礼でも用いられ、その形式は御束帯縫腋後袍でした。高貴の極みを彩る黄櫨染の文様には、桐、竹、鳳凰、麒麟があり、聖人の出現を告げる中国の故事に因んだ吉祥文様です。